MarCalmaのtoccoです。
私は、音楽の演奏を見たり聴いたりするのが好きです。
特に、アーティストが実際に演奏しているのを見るのが好きです。
ここまで演奏するのにどれだけの努力をしたんだろう、と、勝手ながら、その人の演奏にいたるまでのことも考え及んだりしながら。
そんな生の演奏を聴きたいがために、清水ダイブで、自分へのご褒美としてクラシックのコンサートチケットを買うことも。
ソロ演奏も好きですが、オーケストラも好きです。
キラキラした宝石のような素晴らしい技術を持った多様な演奏者お一人お一人が集まって、一つの曲を演奏しているのを見ると、ただ感動します。
でも、オーケストラで一番好きな音は?という質問があったら、私はこう答えます。
劇場などでオーケストラが演奏を終えた直後、拍手が起こるまでの数秒間、曲の一番最後の音が消え入って無音になっていく時の音です。
緩急、盛り上がり、色とりどりの景色を見せてくれた曲が終わり、大音量の音の波が、すーーっと会場全体から引いていく。静寂になる。指揮者も演奏者も観客も全てがその終わりを味わう、その何秒間。
その、無音になっていく「音」を聴きたいというのも、私が生のオーケストラのコンサートに行きたいと思う理由です。
コロナ感染の状況下、音楽はもっぱら動画配信が多いのですが、動画配信では、その、無音になっていく「音」が感じられません。会場に自分の体を置いて聴かないと、私にはわからないのです。
でもその何秒間ははかなくて、コンサートによっては、すぐに拍手が起きてしまうことも。きっと、それも演奏者への賞賛の気持ちの表れなのだと思います。
でも、変人(笑)の私は、(ああ、あともう少し味わいたかった、消え行く音を)と思ってしまったりします。
とにかく、やはり、会場で音楽を聴きたいなあ、と思います。
----------photo by tim mossholder