MarCalmaのtoccoです。
ザクロを家で食べたときの話。
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イタリアの古い薬局が出している香水(コロン)の中で、ザクロの香りがある。
以前、そのお店に入って、香りを試してみた。ほとんどざくろを食べたことがなかった私には、それがざくろの匂いに似てるのかわからなかった。
ザクロは、秋から冬にかけて出回るそうだ。
この冬の手前ごろ、スーパーの青果売り場でザクロを見かけ、買ってみた。
ざくろを食べる前には、手仕事がいる。
パカッっと割ると、粒々がいっぱい。その粒々をひたすらボウルに移しかえた。
ルビー色の粒々は宝石のようで、めんどくさがりやの私だけど、見ていてキレイで苦にならない。
でも、匂いはそんなにない。
あのざくろの香水を思い出していた。
やっと、手仕事完了。
いろんな食べ方があるようだけど、せっかくだから、贅沢にスプーンでざくろの実達をすくって、頬張る。
プチプチ。歯ごたえのある種も、心地よく噛んでいく。
飲み込む瞬間、予想に反して果実っぽい匂いは感じなかった。その代わり、懐が深いまろやかさが鼻腔をふわっと抜けた。
この感じ。。
香水の中に微かに感じた匂いと重なった。
その香水が表しているのは、あくまでざくろのイメージで、匂いそのものではないのかもしれない。
でも、イタリアの調香師達は、私が感じたこのざくろを飲み込む瞬間のまろやかな風味もひそかに再現したかったりして。。。
そう妄想してみると、ちょっとうれしくなる。
